今回ご紹介しますのは、「シンプルだけどディテールにはこだわりたい」というマリッジリングのカスタマイズ例についてです。
まずは、お客様のご要望にもとづいて実際に制作した事例の画像をご覧ください。
お客様のご要望は、「シンプルな中にも動きのあるデザイン」。
20数種類のリングサンプルの中から、ご要望にぴったりのシリーズ雅というデザインをお選びいただきました。
リングのトップがゆったりとU字を描く、シンプルながら、職人こだわりのカーブが美しいデザインです。
今回、このデザインが「とても、しっくりきた」とのことで、あえてフォルムに手を入れることはしていません。
その代わり素材にはこだわっていただき、女性用リングはシャンパンゴールド、男性用リングはホワイトゴールドと、色味の違う18金でおつくりすることになりしました。
お気に入りのデザインを、プラチナやゴールド等のご希望の素材で制作できる点が、オーダーメイドの良いところですね。
同じフォルム・同じゴールドを使用しペア感を演出しつつ、お互いにお好みの色味にこだわることで、とても趣きのあるリングに仕上がったと思います♪
一方こちらは、同じシリーズ雅のマリッジリングをプラチナ素材でおつくりしたものです。
ゴールドもよいですけれど、プラチナのパリッとした質感がカッコいいですね。
先ほどの画像と見比べていただけるとお分かりになるかと思いますが、このように素材を変更するだけで、リングの印象がずいぶんと変わります。
また、今回の2つの事例はリングを鏡面状に磨いて仕上げていますが、つや消し仕上げに変更することで、さらに雰囲気が変わってきます。リングのフォルムや石の種類以外にも、理想のリングに近づけるためのポイントが意外とあるのです。
実は、今回のリングには、もう一つディテールにこだわっていただいた点があります。
いずれの女性用リングにも、トップにダイヤモンドを1石セットしています。
シャンパンゴールドのリングは石の周りを地金で覆うように留める「ふせこみ」という方法、プラチナのリングは4つの丸い爪で石を抑えて留める「ちょこん留め」(当工房での呼び名です)という方法で、それぞれダイヤモンドをセットしています。
ほんのちょっとの違いですが、石のセット方法によってダイヤモンドの表情が異なることをお分かりいただけるでしょうか。石留め方法は、本当にディテールの部分ですが、こだわりのポイントの一つです。こちらの話題につきましては、別の機会にお話しできればと思っています。
「シンプルなデザインがよいのだけれど、少しこだわりを持ちたい」というお客様。
そういったお二人のお気持ちをぎゅっと詰めることのできるのが、オーダーメイドでのリングづくりです。店頭のジュエリーコーディネーターに、お二人の想いを何でもご相談ください。誠意をもって、記念のリングづくりのお手伝いをさせていただきます。